2015年4月3日金曜日

包み紙



「ダイニチドリ、ゲッカイ、リュウセイ、キリヒカリ、ハツアサヒ、ヒトシ、ダイニカツヒメ、コジマ」


さて、これらは何の名前でしょうか。









答えはどうやら、競走馬の名前のようです。

「第一競走・距離1600m・速歩競争・装鞍所牽付時刻9時40分・発送時刻10時30分」

騎手や馬主名まで記入されたこの紙に、先日ご紹介した鉄錆塗のお椀が包まれていました。

残念ながら年号などは書いていなかったのですが、
名古屋競馬場が1949年に完成したことから、その当時の記録である可能性もあります。




どこかの誰かが貴重な紙を再利用して、丁寧にお椀を包んでくれたこと。

その人は競馬が好きだったか、あるいは競馬に関係する仕事をしていたかもしれないこと。

その人の子どもさん(もしくはお孫さん)が書いたであろう手習い「港の見える丘」がとても上手なこと。

そんなささやかな歴史に想いを馳せるのも、古い器を仕入れるときの密かな楽しみです。